不動産売却の理由は親から相続した土地を処分したり、定年を迎えてライフスタイルを変更するためだったり、現金が必要になったり人それぞれですよね~。筆者のカズオの場合は、二人目の子供ができて、2LDKのマンションでは手狭になり、売却を決意しました!
では、不動産売却には、
・どんな手続きが
・誰と?
・いつ?
・なんのために?
必要となるのでしょうか?筆者はシステム・エンジニアですから、事前に全てを把握しないと気がすみません!
大きな不動産屋に連絡すれば、ゼロから丁寧に教えてくれますが、その前に一通りの手続きや流れを知っていないと、業者まかせになるあまり損をしてしまいます。だから不動産業者に連絡をとる前に、ひととおり流れを理解しておきましょう。
本日は不動産売却の同じ目的を持つ皆さまに、不動産売却の流れと重要なポイントを紹介いたします。
目次(売買の流れ①~⑨)
①不動産売却は物件相場を知ることから始まります!
②信頼できる不動産会社を探す
③売買を担当してもらう不動産会社と契約しよう!
④不動産価格を決めよう!
⑤不動産を売りに出す!(広告に掲載)
⑥内覧希望者の対応
⑦購入希望者との価格交渉
⑧売買契約を締結する
⑨物件の引き渡し
①不動産売却は物件相場を知ることから始まります!
まずは売却する物件の相場を調べることからスタートします。不動産業者に頼らず、自分で物件の相場を調べるには、少し面倒ですがエクセルで自宅と近い条件の近隣の不動産相場表を作るといいでしょう。筆者の住んでいる地域のマンションで表を作ってみました。
マンション名 | 専有面積 | 間取り | 築年数 | 価格 |
---|---|---|---|---|
自宅マンション | 25㎡ | ワンルーム | 38年 | ??? |
Aマンション | 26.01㎡ | ワンルーム | 35年 | 1100万円 |
Bマンション | 25㎡ | ワンルーム | 40年 | 1400万円 |
Cマンション | 26㎡ | ワンルーム | 28年 | 1600万円 |
新築のDマンション | 25㎡ | ワンルーム | 0年 | 3200万円 |
売りに出ているマンションを新築も含めて、同じような間取りのマンションの表をつくりました。「物件2」と結構近い条件ですね。この表を作れば筆者のマンションが1100万円~1600万円くらいが相場だということがわかりますよね!新築も相場を把握するために、合わせて調べておきましょう。(新築の金額がこの近隣での最高金額という事がわかります)
でも、相場って難しいですよね。だって最大400万円も差がつくのですから、不動産売買は恐ろしい!では、損しないためにも、近隣の不動産の表のつくるためのインターネットでの調べ方をご紹介いたします。
(1)インターネットで相場を調べる
不動産は同じ地域、同じマンションであっても、間取りや階数。さらには売却時期によって値段が変わってきますが、それでも近隣地域の物件を調べることで、おおよその値段を調べる事ができます。スーモなどのサイトに入ってから調べるより、私の検索方法のほうが早くて楽です!なにせシステム・エンジニアですからね!
YahooやGoogleの検索エンジンで相場を調べる
例:千葉県船橋市夏見台の一戸建ての相場を知る検索方法

上記のように、「船橋市夏見台 戸建て 購入」と入力します。そうすると下記のような検索結果がでてきますが、検索結果の上部と右側は広告ですので、赤い部分が検索結果となるのでご注意ください。
検索結果の画面は下記の赤字の部分

(2)インターネットで国土交通省のサービスから相場を調べる
国土交通省が、全国の地価のデータをインターネットで誰でも調べられるように提供しています。画面に従って、地図から地域を選んで、売却したい土地を選択して、最後に検索条件を選ぶだけで、簡単に売却したい地域の相場がわかりますよ。
引用サイト : 国土交通省地価公示・都道府県地価調査

②信頼できる不動産会社を探す
大手がいいのか?地域密着型がいいのか?
業者の選び方については、こちらの記事で詳しく触れています。 → マンション売却時の正しい不動産業者の選び方
ここでは、カンタンに業者の選び方について解説いたします。
大手の不動産会社のメリット
不動産売却は一生に一回あるかないかの、大きな取引ですから、知らない不動産会社や小さい会社だと、不安に思うかも知れません。やはり大手の不動産会社には、社会的信用という意味で絶対的な信頼感があります。
大手の一番のメリットは、広告量です。自社のホームページや、広告であなたの家の売却を行いますので、露出がふえるわけですから、成約する可能性が高いことです!
地域密着型の不動産会社のメリット
では地域の不動産会社のメリットはなんでしょうか?それは、その地域を専門にやってきたベテランの営業担当がいると、その地域の顧客情報や動向を完全につかんでいますから、大手の情報網もかないません。
大手 VS 地域密着型
結論から言えば、どちらがいいとも言い難いです。つまり「広くて薄い情報網」を持つのが大手とすれば、「狭いが深い情報網」をもつのが地域密着型の不動産の特徴です。大手にしろ、地域密着にしろ、担当する営業マンの手腕が一番重要です。まずは話してみましょう。そして売却するマンションの値段を聞いてみてください。
提示した売却金額に根拠を明確に話す営業マンは信用してもいいでしょう。
不動産の買い替えの場合は、不動産を購入する会社と同じ会社に売却を依頼する
筆者のケースですが、不動産の買い替えの場合は、「売却する不動産の金額」を「購入する不動産の資金」にするのですから、こういったケースは売却と購入を別々の不動産会社に依頼するのではなく、同じ不動産会社に売却を依頼します。
なぜなら不動産が売れない限り、不動産が購入できないので、不動産会社も売却するために頑張ってくれるからです。
また不動産を売却・購入の両方を行うと、多大な手続きが発生しますが、同じ不動産会社ならその手続きも楽になります。
ただし、購入した不動産業者が、売却する地域の不動産に強くない場合に、なかなか不動産を売却できな場合がありますので、その時は、不動産売却の業者をかえたほうがよいでしょう。
マンション買い替えについては、こちらの記事をご覧ください。 → マンション買い替えのメリット・デメリットを解説
一括査定サービスで、複数の不動産業者から査定書をもらう!
なんとなく知っている不動産会社に連絡して、1社だけで査定書をもらっても、その金額が妥当な金額なのかは素人にはわかりません。ですから不動産の売却の際は、複数の業者から査定書をもらうようにしましょう。
なぜなら、筆者は10年前、たまたま聞いたことのある不動産会社にだけ査定をした結果!300万円も価格を下げて売却してしまった失敗体験があります!複数の業者から査定書をもらうのは必須なのです!
そうすると不動産会社によって、売却金額が100万~300万くらいは値段に差が開いてくるのです。。ですから複数社から査定書をもらうのは必須なのです。
不動産売却の一括査定サービスは「イエイ」というサービスで行うとよいでしょう。なぜなら不動産会社を6社も紹介してもらえて、さらに不動産会社への断りの連絡も代行してくれるので、気軽に不動産会社から査定書を依頼できるメリットがあるからです。
一括で査定書をもらったら、2社か3社に絞って、営業担当と会ってみましょう。そこで営業マンとの相性や、営業マンに質問して、営業マンの経験値を確認しましょう。3社も会うと、どの営業担当がいいのか一目瞭然にわかりますよ!
③売買を担当してもらう不動産会社と契約しよう!
査定書を複数の会社からもらい、実際に不動産会社の担当と会ってみて、信頼できる不動産会社が見つかったら、次は業者との契約です。調べてみると、まとまった情報がなかったので、わかりやすく表にまとめてみました!
契約方式は3種類(一般媒介契約は2種類あり)あります。
(1)専属専任媒介契約|不動産業者が一番喜ぶ契約方法
「(2)専任媒介契約」との違いは一点です。売主が不動産を通さないで独力で買主をみつけた場合でも、不動産会社を通さなくてはいけないため、不動産業者には必ず手数料が入る契約です。不動産業者が一番気合がはいる契約です。
自分で買主をみつけてきた場合にも、手数料を払わなくてはいけないので、あまりこの契約方式はとられませんが、売主にとってのメリットは、自分で買主を見つけた場合でも、不動産業者が仲介してくれるので手続きが楽なことです。
(2)専任媒介契約|1社独占の契約
他社に契約を持って行かれる心配がないため、業者も広告費を安心してかけられます。売るのを急いでいる場合は、「専任媒介契約」が一般的です。業者も販売するために積極的に動いてくれる契約だからです。
「専任媒介契約」を使う一番のメリットは、物件が駅から遠い売れ筋ではない物件の場合です。そもそも売れ筋の物件である場合は、「専任」を使わなくても、すぐ売れます。売れ筋ではない物件のときは「専任」がおすすめです。
(3)一般媒介契約|売れ筋の不動産ならコレがおすすめ!
複数の業者で契約を結べる契約形態ですから、あなたの物件情報を一社で独占される心配がなく、書いてに見つかる機会が増えます。ただし、専属契約ではないため業者からみれば、広告費が無駄になる可能性がある契約のため、コストがかかる広告集客は行われないことが多いです。
不動産を売ることに急いでいない場合は、一般媒介契約がよいでしょう。デメリットは複数の業者と契約を結ぶため、連絡が頻繁になることです。
そして、「駅から近い物件」等の売れ筋物件の場合は、「一般」で契約しましょう。業者も売れるとわかる物件なら、他社に負けないように積極的に広告を出してくれるからです。
明示型と非明示型がありますが、他社に複数使っているのが報告義務があるのが、明示型で、その反対の通知義務がないのは非明示型です。
業者と結ぶ媒介契約については、こちらの記事をご覧ください → 一般媒介契約と専任媒介契約なら「一般」の方が高く売れる理由
④不動産価格を決めよう!
不動産業者が出した査定額をベースに不動産の売却金額を、業者と相談して決めることになります。しかし、この査定額が満足いく金額ならいいのですが、たいていは、売主の希望金額に届いてないはずです。それは売主には不動産に対する思いがありますから、市場価格とは差が生じます。
あまりに高いと、買い手はつきませんので、最初に自分で作った相場表や、業者の持っている相場の情報と照らし合わせて値段を検討する必要があります。
とはいっても、「高い金額で買ってくれる人がでるのかも!」と思ってしまうのが人情です。下記の2点をベースにして売買金額を検討しましょう。
(1)「絶対に、この金額以下では売らない」という最低価格を最初に決めておく。
なかなか不動産が売れなかったりすると、気分が弱気なっていき、だんだん不動産会社の言うがままの値段設定になっていきます。そうならないためにも、最初に最低金額を決めておきましょう。
最低金額の決め方は、そもそもあながた不動産を売る目的があるはずです。不動産を売却することで、その目的を達成できる最適ラインの金額から算出しましょう。くれぐれも勘や、気分で決めないでください。
(2)不動産を売却するスケジュールを決める。
もし不動産売買に期限があるなら別ですが、筆者のように不動産の買い替えの場合は特に期限がありません。しかし期限を設ける必要がないときでも「○月までに、絶対に不動産を売却する!」とデットラインを設定するとよいでしょう。
不動産の売買契約(媒介契約)は特に希望がなければ三ヶ月間に設定されますから、不動産屋には「あと一ヶ月で決まらなければ申し訳ありませんが、他の不動産屋と売買契約を結びます」と伝えます。ただし「私もできれば、あなたの会社で売買先を見つけたい!」ということもあわせて伝えましょう。じゃないと不動産屋も人間。やる気なくしちゃいますからね~
三ヶ月かけても不動産に買い手がつかなければ、売買契約(媒介契約)が切れるので、不動産屋のチェンジを検討しましょうね。
⑤不動産を売りに出す!(広告に掲載)
不動産屋の仕事になりますが、インターネットやちらしにあなたの物件が掲載されるます。ホームページに自分の家がのるのは不思議な気分です。
ここで不動産屋からはお客様が一日あたり、あなたのWEBページにどれくらいアクセスがきているか報告を受けます。
⑥内覧希望者の対応
広告を出すと、内覧希望者が現れます。気を付ける点は下記の3点です。
(1)内覧者の内覧希望日に極力あわす努力をする。
内覧希望者には、「今から見に行きたい!」という方も出てきます。そういった方がいつ来てもいいように、普段から整理整頓を心がけましょう。
(2)明るく、きれいに、清潔に
内覧希望者に少しでも、ネガティブな印象を持たれてはいけません。整理整頓は当たり前ですが、カーテンは全てあけて、電気も全てつけましょう。
内覧希望者は水回りなどを、特に気にしますので、入念に掃除を行ってください。そして匂いにも気を付けましょう。住んでいると気づかないのが匂いです。空気清浄機があればベストですが、トイレにや玄関入口には芳香剤をおいて、いい印象をもたれるようにしましょう。
「匂い」って、潜在意識にイメージが刷り込まれますので、どんなにキレイにしていても、匂うとネガティブなイメージをもたれるので、対策しておきましょう~!
内覧時の掃除のポイントについてはこちらの記事をご覧ください。 → マンション売却の査定・内覧の時に掃除の6つのポイント
(3)内覧希望者の質問は想定しておく
内覧希望者は「方角」「防音」そして、近隣状況を必ず聞いてきます。事前にこたえられるように用意しておきましょう。特に近隣状況などについては、
・隣の住人についてなど
・スーパー・コンビニの場所
・学校、市役所、病院
・公園
・駐車場
などの状況はすぐに応えられるようにしておきましょう。しかもただ説明するだけでは50点です。自分が体験したエピソードを交えて説明するといいでしょう。例えば
内覧希望者「隣の人はどんな方ですか?」
あなた「60代の夫婦が住んでいまして、会えば必ず挨拶をしてくれて気持ちいのいい夫婦ですよ」
と言った具合です。でも逆に
あなた「となり夫婦は旅行が好きで、いつもお土産を買ってきてくれるんですよ~」
というストーリーは、一定の距離感を大切にする若い夫婦にはマイナス要素となるので、その辺はバランスのいいエピソードを用意しましょう。
内覧会の注意点については、こちらの記事でもっと詳しく解説しております。 → 【全解説】中古マンション売却時の内覧会チェックポイント
⑦購入希望者との価格交渉
購入希望者が出てきてたら価格交渉がスタートします。嬉しいのですが、まだまだ契約が決まったわけではありません。
買主は買付証明書に値引きされた額を提示してきます。もしあなたが売却を急いでおり、金額が許容できる額であれば売却を検討しますが、売却を急いでいなければ、「値引きはしません」という姿勢をつらぬきましょう。
売主の心理としては、内覧時に売主の雰囲気や人柄がよい人で「あ、この人に売りたい」と思ってしまう場合が多いもので値引きに応じてしまう事がよくあります。しかし、そこは感情に流されず、「値引きをしない姿勢」を不動産屋に伝えます。
不動産屋は、ここが腕の見せ所なので、明確に自分の意志を伝えて交渉にあたらせます。
マンション売却時の値引き交渉については、こちらの記事で詳しく解説しておりますので、ご覧ください。 → マンション売却時の値引き交渉の上手なやり方を解説
⑧売買契約を締結する
売買契約が締結すると、契約締結時に「手付金」を支払うのが一般的です。手付金は売買金額の10%~20%を買主から受け取ることになります。以下に売買契約時に必要なものは以下になります。
(1)手付金の領収書
(2)印紙(印紙税として税金が発生します)
(3)印鑑
(4)業者への仲介手数料
(5)本人確認書類
ここまで来たら、売買終了までもうすぐです!
⑨物件の引き渡し
売買契約が締結すると、残る手続きは物件の「引き渡し」です。不動産業者がすべて調整してくれますが、売主と買主の間で引き渡し日を決定します。
・残代金の決済・清算
・諸費用の生産
・不動産登記
が全て同時に行われますので、買主、売主、金融機関、司法書士そして不動産業者が一同に会します。残代金決済により、入金を確認したあとに、司法書士が法務局に行き不動産登記を行います。そして家の鍵を買主にわたして全ての手続きが終了します。
不動産売買の流れのまとめ
本日説明したことは不動産売買の流れは、いい不動産屋の担当に巡り合えれば、必要ないのかもしれません。しかしいい不動産屋の担当に巡り合える保障はありません。
マンションや戸建て、土地の売買は不動産売買は一生に一度あるか、ないかの高額な取引です。業者まかせにしないで、売買までの流れを事前に頭にいれておきましょう。