マンション売却時の瑕疵担保責任とは?

10年前に私は中古マンション売却する時、契約の説明を受けている最中に”瑕疵担保責任(かしたんぽせきん)”の説明を受けましたが、その場ではよくわかりませんでした。

瑕疵担保責任って、なんだろうと調べましたが「おお~!これはマンションの売り手にとっては、大切な事だ!」と思ったものです。なぜなら売却後に、もしマンションに不具合が見つかれば、売り主のあなたが修繕費を負担する法律なのです!

なぜなら法律で、不動産売買において買主が不利にならないように定められているからなのです。ですからマンション売却時にあなたが不利にならないように、事前に瑕疵担保責任を理解しておきましょう。

「でも、なんか難しそうだな~」などと思う方のために、本日は具体的なマンション売却時の事例で紹介しますので、調査のプロのシステムエンジニアの私が解説いたします!

瑕疵担保責任とは?

まず、瑕疵(かし)という言葉の意味を説明します。瑕疵とは法律用語です。意味は

瑕疵の意味:「本来備わっているべき機能や状態(品質)が欠けている事」です。

ですから、買主が売主に対して、本来備わってないといけない機能や状態を担保する責任を請求する権利がある。という意味なのです。

そして、買主が売主に対して「瑕疵担保責任」を請求するには、”瑕疵”が隠れたものである必要があります。わかりやすく説明すると、売却する時に、”瑕疵”について説明を受けていなかった!という事です。

下記に不動産全般でよくある”瑕疵”の例をあげます。

よくある瑕疵の例

・マンション最上階に入居後、屋上の換気扇の音がうるさくて眠れない!
・マンションの下の会に暴力団の事務所があった!
・マンション入居後過去、自殺があった!
・建物が壊れていた!
・戸建てに入居後、雨漏りに気づいた!
・戸建て入居後、すぐシロアリが発生した(していた!)
・買った土地の近くに「産業廃棄物」の処理場があった!

このような瑕疵が、売買契約後、引き渡し後に見つかった場合で、事前説明を受けていなかった場合は、”瑕疵担保責任”を買主は売主に対して請求できるのです!

それでは、マンション売却時によくある瑕疵の例を紹介いたします!

よくある瑕疵の7つの事例

マンション売却時の瑕疵の例1:異音がする

6階建ての6階に、築30年程度の中古マンションを買いました。事前の確認でまったく気づかなかったのですが、入居後、マンションの上の方から「グァングァングァン」っという音がします。「気にしすぎかな?」「今日だけかな?」と思ってましたが、音が消える気配はありません。

管理人に聞いてみると、1階に飲食店が入っていて、そのための換気扇が屋上に設置されているとの事!そんな説明事前に一切聞いていない!換気扇の音がうるさくて眠れない!

このケースも事前に説明を受けていないという事であれば、売主は瑕疵担保責任を追及されますね。「この事実を言ったら、契約してくれないかも・・」など黙っていては、売却後でも、大変な責任を負う可能性があります。言いにくいことも事前に申告しましょう。

マンション売却時の瑕疵の例2:湯沸し器がおかしい

築20年の中古マンションを購入。入居して一ヶ月後にお風呂でシャワーを浴びようとしたが、いつまでたっても、お湯が出ない。これって自分で業者呼んでなおさなきゃいけないの?

後で説明しますが、瑕疵担保責任はいつまでも売主が責任を負うものではありませんが、入居後一ヶ月であれば、間違いなく責任は売主にありますので、買主に瑕疵担保責任を追及されたら、修繕費を負担する必要があります。

マンション売却時の瑕疵の例3:床の傷

マンション契約時に瑕疵担保責任について、契約の書面を買主と交わしました。

「売主は、雨漏り、給水配管の2点のみに瑕疵担保責任を引渡しから二ヶ月間負う。それ以外は免責となる」

しかし、マンションのフローリングには、模様替えをした時の大きな傷があり、内覧の時も買主もそんなに見ていなかったような?気がします。相手が入居後、床の傷を指摘してきたら、修繕費を払う必要があるのかな~。

中古マンションは経年劣化は避けられないため、床の傷は生活消耗の範囲内ですから、瑕疵担保責任の対象外となる可能性が高いです。

マンション売却時の瑕疵の例4:マンションでシロアリ

築35年のマンションを購入。マンション入居後、三ヶ月たって気づいたのですが、共用通路部分に土の固まりが、落ちているのを見かけましたが、「誰かの靴に土でもついていたのかな?」と思って、気にもとめていませんでしたが、土曜日の朝、マンションの前で住民数人と管理人がなにやら話し込んでいます。

「シロアリ駆除しないと!」

え!鉄骨で出来てるマンションでシロアリ???そこで思い出したが、先日みた土の固まり!あれは、アリのせいか!と思い、売主に対して瑕疵担保責任を追及する!

このケースでは問答無用で、売主が瑕疵担保責任を負うことになります。ただし、まず買い主と、仲介業者とともに、現場に立ち会い、必要な検査を受けましょう。

マンション売却時の瑕疵の例5:水漏れ

築38年のマンションを購入。入居2年後、上からいきなり水滴が降ってきました。「なんだ!上の階の人のせいか!」と思い、上の階の人に聞いても「水なんか使ってませんけど・・」と言われました。まずは応急処置でバケツとビニールを水漏れ部分にあてて、次の日の朝管理人に連絡。後日調査後、配管の腐食によるものと判明!

まだマンション買って、2年だよ!仲介業者に連絡だ!

古いマンションには、このようなケースはありえるのです。このようなケースは裁判になることもあり、非常に難しいです。というのも消費者保護の観点と、そもそもマンションが古すぎて瑕疵責任が発生しないケースもあるからです。

マンション売却時の瑕疵の例6:上の階に暴力団が!

都内の築8年のマンション購入。入居後まだ半月。エレベーターでやたら強面の方とすれ違うし、ときどき上の方から怒声が聞こえてくる。「いったいなんだろう?」と思い、挨拶するようになった、お隣さんに聞いてみたら、「あなた!知らないの?上の階は○○組の事務所よ!」そんなのマンション契約時にまったく聞いてないし、売主が知らないはずがない!騙された!契約解除よ!

これについては、いい判例があります。下記の記事を参考にしてください。結論は、解除はできないですが、損害賠償金を払うという結論になります。つまり「隠れた瑕疵」にあたるが、暴力団の居住が、居住不可能になるほどではない!という判例です。

引用記事:東京地裁H9/07/07判決

マンション売却時の瑕疵の例7:前住人が自然死の場合

マンション購入後、入居2ヶ月。近所を歩いていると、お年寄りが話しかけてきたので、マンション住民の話になった。お年寄りが「○階に○○さんって言う人がいて、ずーと介護していたのですが、去年亡くなったんだよ。いい友達だったのに残念じゃ~」

って!その○○さんって、私にマンションを売った人だ!なんだよ俺の部屋って、人が死んだ部屋なのか~!なんか怖いな~!売主に聞いてないぞ!クレーム言うぞ~!

結論から言えば、自殺でも、焼死などでもない自然死です。人間が死ぬのは当たり前のことであり、事前に告知する義務もありませんから、買主にクレームを言われても、瑕疵担保責任にはあたりません。ただし、契約前に「人が死んだりしてませんか?」と聞かれた場合、隠した場合は”隠れた瑕疵”にあたります。

マンション売主の瑕疵担保責任はいつまで有効なの?

結論から言えば、ほとんどのケースで2ヶ月程度という事になります。しかし民法上の規定は、購入後の10年後に買主が瑕疵をみつけた場合、見つけてから1年以内は瑕疵担保責任が生じますので、売主は10年以上も、瑕疵担保責任を持つことになります。

しかし、それでは売主が売った後もずーと気にかけないといけないため、気が休まりません。

そこで通常は、売買契約書に2~3ヶ月程度と設定して売買することが多いのです。ただし、絶対ではありません。例えば1年後でも、重大な瑕疵であれば、買主が保護されるケースが多いのです。

築30年を超えるような中古マンションは瑕疵がない?

売主が一般の方で、古い建物の場合は、すでに建物の価値がないことから、瑕疵担保責任が生じない場合があります。

マンション売却時の瑕疵担保責任のまとめ

瑕疵担保責任は、買主を守る仕組みですが、売主にとっては、売った後もどきどきするものです。マンション売却後にも、こういった問題が発生しないコツは、売買契約が不利になったり、契約解除になるような事でも契約前に、買主に話すことです。

どんな欠陥があろうとも、隠していなければ「瑕疵」にならないからです。またそういった姿勢こそ、マンション売却後にトラブルを起こさない秘訣ですよ!

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ABOUTこの記事をかいた人

40歳の家族持ちのシステムエンジニア。20代の時にマンションの買い替えを失敗し、400万円も損した経験があり、それをキッカケにマンションの業界調査に没頭。実体験や取材を重ねて、当ブログを執筆。