これからマンションの売却を考えている方の悩みは様々なことでしょう。
「信用できる不動産業者に出会えるかしら?」
「マンションの売却の費用や税金はどれくらいかかるのだろう?」
「マンションの買い替えを相談したい」
マンション売却は高額で、手続きもかなり複雑ですから、頼れる不動産業者を探して全てお願いしたいと思うはずです。ですからマンション売却においては、必ず信頼できる不動産業者を探して、信頼関係をつくることが大切です。
では、良い業者をどのように探して、どのように信頼関係を作ればいいのでしょうか?それは1社で決めるのではなく、3社~5社の不動産業者の話を聞いて、良い担当者を探し出し、そこで信頼関係を築くちょっとしたコツを使えばいいでしょう。
不動産業者と信頼関係を作るコツは、あなた自身も不動産業者にとって良いお客となることなのです。それでは、マンション売却の相談にのってもらえる業者の探す方法と、信頼関係を築く方法を解説いたします。
不動産業者を探す前に絶対の覚えておくべきこと
①1社で決めてはいけません。
例えば、上着を買う時は、複数のお店に行って、自分に合うものを探すのに対して、マンションの売却などは、たまたま問い合わせた会社だけにお願いする人がほとんどです。この方法では、良い業者に出会う確率は非常に低いです。マンションのような高額な取引ほど、複数の業者に会ってみて、自分との相性や、マンションの査定額の根拠をしっかり説明してくれる業者を探さなくてはいけません。
ですから最低3社、可能なら5社と話してみて、不動産業者を選びましょう。
でも、1社1社に連絡するのは大変だと思いますから、一括査定サービスを使って、インターネットでご自身の地域の不動産業者と大手の不動産業者を含めて3社から5社紹介してもらいます。
②良い担当者とは?
まず、身なりや言葉使いがちゃんとしているかは、当たり前です。これが出来ていない業者は、その時点で除外してかまいません。なぜなら身なりや言葉使いができないということは、お客様に対する尊敬を欠いており、そのような業者と信頼して付き合うことはできないからです。
身なりや言葉使いが問題ないのなら、その中から良い担当者を見つけるコツは、たくさん質問してみることです。担当者の回答に根拠があるかどうかで、知識量や自信をうかがうことができます。では具体的にどのような質問が良いのか解説いたします。
◆業者を見極めるための質問例
あなた「査定額が2500万円とは、何か根拠があるのですか?」
×ダメな業者の回答例「だいたいこの辺の相場と、建物の状態からこの値段になりました」<--悪い例
〇良い業者の回答例「隣のマンションを半年前に売却したことがあり、その時は2200万円でした。しかし、当物件は、高層階ですし、築年数も9年とギリギリ築浅と言い切れますし、年内に売れれば2500万円は妥当な値段です。」
このように、信頼できる業者の回答には、根拠があります。また不明瞭なことは、はっきり「それはわかりません」と濁さずいえることも重要です。
◆新卒社員は絶対断ろう
生涯でたった一度のマンション売却になりますから、絶対に妥協してはいけません。もし不動産業者が新卒を担当させてきたら「気を悪くしないでくださいね、生涯に一度の取引なのでベテランの方にご担当いただけませんか?」と言いましょう。それが言えない場合は、その業者は見送りましょう。
若手は「がんばります!」と言いますが、経験やネットワークがないために、マンションの買い手との交渉も、相手の言いなりで、上司を含め、関係者をまとめて、どういう解決策や妥協点があるのか?を導くことができないからです。
これらの調整能力は不動産業者としての経験や実績を通じてしか得られません。ですから新卒社員は丁寧なだけで、マンションを高く売ることに全く期待はできません。
②不動産業者は忙しい。担当者に力を入れてもらうには?
信頼できる良い業者を見つけることができても、安心できません。なぜなら良い担当者は、常時売手も買手も含め、数十人のお客様を抱えています。ですから、その担当者に”いかに自分のマンション売却に力を注いでもらうかが”重要なのです。筆者がこの点を強く言うには理由があります。それは不動産業者が本気を出せば売れない物件などないからです。
だからこそ、不動産業者の担当者に力を入れてもらうことは重要なのです。では、担当者が、力を入れる物件とは、どのような物件なのでしょうか?それは2つあります。
◆担当者が力を入れる2つの物件とは?
①お金になりそうな物件(早く売れそうな売れ筋物件、高額な物件)
②返答(レスポンス)が早いお客さんの物件 <--あなたの努力でできること
①に関しては、説明は不要でしょう。すぐに売れそうな物件であれば、営業マンの成績になり、すぐに仲介手数料が入ってきますから、担当者も自然に気合が入ります。
では②の「返答が早いお客さん」にどうして、不動産業者は力を入れるのでしょうか?不動産業者は、朝早くから夜遅くまで働いています。その一日の多くの時間をお客さんや、同業者とのやりとりに費やしています。
わずかな時間を見つけて担当者があなたに連絡したときに、あなたが電話に出なかったり、折り返しの電話をもらえないことが続けばどうなるでしょうか?
担当者「〇〇さんは、電話しても、連絡がおそい。売るのに時間がかかりそうだ。それよりも、他のお客さんの仕事を優先したほうが商売になる!」そう、このように、不動産業者の担当者は、連絡がとれるお客さんから優先順位をつけて仕事をしていく傾向があるのです。
「このお客さんは連絡が遅い」と思われてしまっては、担当者と信頼関係は結ぶことはできません。しかも、お客さんから返事がないと自信をもって販売することができないため、必然的に後回しになるのです。
ですから、不動産業者の担当者に力を入れてもらうには、どんな返事でも早くするようにすればよいのです。また電話もよくかかってくるので、音が出るようにして、すぐ出れるようにするのです。こんなカンタンなことで信頼関係を強くすることができます。
◆担当者に力をいれてもらうには菓子折り?が効果がある!
不動産業者に力をいれてもらうため、20年前以上の昔は金銭を担当者に渡してがんばってもらう!ということが実際にあったようです。(その分高く売れたりすれば、売主も損はしないですからね)そういったことが可能な背景に、今ほど企業のコンプライアンスが求められなかった点と、インターネットがなかったため、不動産の情報は全て業者が囲っていたから可能でした。
さすがに今のご時世、まともな不動産業者であれば金銭等は受け取ってくれません。もし会社にバレれば、クビになるくらいのリスクがありますから、受け取らないですし、もし受けるような担当者は今時は信用できません。
しかし、仲介契約を結んだら、打ち合わせの帰りに、さりげなく、”菓子折り”などを紙袋で手渡し、しましょう。
あなた「上司さんや会社のみんなと食べてください」と受け取りやすいように言葉を添えて、渡すとよいでしょう。印象に残りやすいように、有名な美味しいお菓子が効果的です。
3000円程度の出費ですから、たいしたことはありません。たった数千円のお菓子でも、受け取った方は、心的に「期待にこたえなくては」という心理が生まれますから、効果が出る可能性が高いですし、やらないデメリットがありません。
また、不動産業者は担当者だけではありません。支店の電話を受け取る女性社員から、上司までいます。その人たちにもお菓子が届けば、「〇〇が担当している、練馬のお客さんか!」と支店内で噂になればベストです。
また、一度の菓子折りでは、インパクトが弱いので、2回以上渡すとよいでしょう。その際は、いやらしい感じは見せずに「この前北海道旅行してきた妻が買いすぎちゃって、もらってよ!」あくまで担当者が負担にならない渡し方ができないと、いけません。
業者と合う前に知っておこう!マンション売却の流れ・手続き
マンション売却がはじまると、不動産業者にある程度まかせてかまいませんが、どのような流れになっているのかを、手続きを把握しておきましょう。まずは下記図をごらんください。全てで11の手続きがあります。

◆マンション売却の流れ・手続き
これらの手続きは下記のリンクをご覧ください。
おすすめ記事:マンション売却の流れと手続きを完全解説
全ての手続きに精通する必要はありませんが「次にどんな手続きが必要か?」「このやり方は正しいのか?」など不安をもたないためにも、ざっくりと手続きを頭に入れておけば、安心してマンション売買に取り組めます。
業者に相談する前に知っておこう!どれくらい費用や税金がかかるのか?
マンションを売却すると経費や費用に数百万円かかります。例えば2000万円でマンションを売却した場合の費用は、ざっくり71万円かかります。「結構かかるなー」と思いませんか?この費用のほとんどは、業者に支払う仲介手数料です。不動産業者があんな大変な仕事を喜んでやるには、仲介手数料があるからなのです。
自宅マンションの費用や税金がどれくらいかかるかは以前、マンションの売却額毎に、費用と税金の一覧をまとめたので、下記記事から、自宅マンションの売却金額に近いものを選んで、費用と税金がいくらかかるのかを確認してみてください。
築年数が経過した、古いマンションは売れるのか?
築年数30年を超えるマンションは、立地がよくない限りなかなか買い手がつかないのが現状です。ですから築年数が経っているマンションを希望額で売るには、下記の3つの姿勢を貫くことです。
①自分が納得する価格で買い手がつくまで待つ
②売れるまで、1年以上は覚悟する
③不動産業者と長期的な信頼関係を築く
つまり、価格を下げないで売るには「待つ」しかないのです。詳しくは下記の記事をご覧ください。
おすすめ記事:築年数の古いマンションを売却する方法とは?
マンション売却を業者に相談する
本日はマンション売却を相談する方向けに、ここだけは押さえてほしいポイントを紹介いたしました。最後に相談する業者を探す方法ですが、一括査定サービスで、3社から5社をシステムに紹介してもらいましょう。一度の入力で複数社に査定を依頼することができるので大変便利です。
入力すると、システムが3社から10社以上紹介してくれるので、その中から5社程度を選んでください。あとは面倒くさがらずに、全ての業者に自宅マンションを査定させて、話を聞きましょう。